クアラルンプール一人旅 〜食べて食べてひたすら食べて
マレーシアのクアラルンプールはタイのバンコクやシンガポールに比べて、いわゆる「観光資源」が乏しいせいか、なかなか「そうだクアラルンプールに行こう!」とはならない場所。
でもお手頃の航空券と時間があったので、思い立って行ってみましたクアラルンプール一人旅。旅の目的はズバリ「食」。シンガポールに行った時、マレー系の料理が美味しかったので、マレーシアで本物を味わいたい!というわけです。
日本からクアラルンプールは約6時間ほどの空の旅。クアラルンプール国際空港(KLIAと表記されていました。LCC用の第2ターミナルはKLIA2です)はクアラルンプール市内から50〜60キロほど離れています。空港から市内へのアクセスは電車(KLIAエクスプレス)、空港バス、タクシー、Uber系の4択ですが、今回はバジェット一人旅なので、迷わず最安の空港バスを選択。電車は時間が読めるし、到着するところがはっきりしているのでいいですが、片道55マレーシアリンギット(RM)、日本円で1,500円ぐらいと現地の物価からするとものすごく高いのでパス。
空港バスは空港からKLセントラル駅まで約1時間近くかかりますが、早朝の到着だったので時間はたっぷり。空港バスのお値段なんと10RM(300円ほど)。電車の値段に比べると小躍りしたくなる安さです。
ホテルの部屋は12時過ぎに用意ができるとのことで、荷物を預けてお散歩へ。
いくら目的が「食」とは言え、クアラルンプールに初めて来たならペトロナスツインタワーは見ておかねば。
ホテルはインビ駅の近くですが、ブキッ・ビンタン駅の近くにあるパビリオンというショッピングセンターまで徒歩10分ぐらい、そこからさらにペトロナスツインタワーのあるKLCCまで徒歩7、8分で行けます。パビリオンからKLCCまでは屋根付きの歩道橋がかかっており、雨が降っていても大丈夫。
おー、ツインタワー!
でも、曇っているので微妙・・・笑 しかも逆光。
ここは切り替えて、早目のランチにすることに。なんと言っても旅の目的が「食」ですから。
ここから滞在中に食べたもの一気にご紹介。
1食目に選んだのが肉骨茶(バクテー)。
インビ駅またはブキッ・ビンタン駅から徒歩10分かからないぐらいの、ちょっと賑やかな場所からは外れたところにある新峰肉骨茶というお店へ。地元ではかなり有名なお店なんだそう。内臓系・漢方系が苦手なダーリンが一緒だとまず選択肢に入らないので、一人旅の時こそ食べるチャンス。一番オーソドックスなバクテーを注文。
見た目はこんな感じで内臓と野菜のごっちゃ煮風。
恐る恐る食べてみると
「ん? おいしーーー!」。もっと薬膳っぽい味かと懸念していましたが、それほどきつくなく、深夜便明けの胃腸にぴったりな優しい味。
かなり色々な部位の内臓が入っています。あまりチャレンジャーな内臓部位は苦手な私ですが、「ちょっと無理」と思ったのは1種類だけで、あとは何を食べているのかわからないにも関わらず美味しかったです。ご飯にもぴったりなので、忘れずにライスも頼みましょう。
次はラクサ、と思って注文したカリー・ミー。
シンガポールで食べたラクサがとても美味しかったので、本場マレーシアでもと思ったのですが、逆にマレーシアに来ると「ラクサ」は一種類ではないらしく、またラクサのように見える麺料理に別な名前が付いていたりと大混乱。フードコートなら写真を見ながら選べるので、ブキッ・ビンタン のLot 10というショッピングセンターの地下のフードコートへ。なんとかラクサと書かれているメニューの写真は私の思っているラクサとは違うので、見た目がシンガポールのラクサっぽいカリー・ミーを注文。
味は確かにラクサっぽいのですが、具に血の煮こごり(?)が入っていたり、麺が二種類だったり、微妙な違いが・・・。マレーシアの麺文化、奥深い・・・。ラクサ全種類コンプリートしてみたい。
さて、次はワンタンミー。
美味しいと評判の中華街の冠記へ。レストランというより屋根付き屋台?といった感じですので、落ち着いて食事したい人には向きません。
どうもここのワンタンミーには麺がスープの中に入ったいわゆるワンタン麺的なものと、スープが別に付いてくる焼きそば的なものの2種類があるようで、私は焼きそば的な「ドライ」を注文。お客さんは8割地元の人、2割観光客という感じで、ほとんどのお客さんがドライの方を注文していました。
このワンタンミー、なんとも言えない甘辛味で、ものすごく美味しいです。しかも日本円で200円しないぐらいの値段。もし近くに泊まっていたら、毎食これでいいと思ってしまうぐらい私はハマりました。
せっかく中華街にきたので、ついでにチキンライスも食べることに。
南香飯店というこちらも有名なお店。こちらはちゃんとしたレストランですので、ローカル過ぎるところはちょっと・・・という方でも大丈夫かと。
なんとなくチキンライスってご飯の上にチキンが乗って出てくるイメージですが、こちらは別々で出てきます。
チキンがものすごくジューシー。チキンもご飯も薄味なのでテーブルに置かれる生姜汁?とチリソース、醤油っぽい調味料を自分好みに調合してかけて食べましょう。こちらもお手頃価格で350円ぐらいでした。
冠記と南香飯店はどちらも旅行サイトなどで紹介されていて、ベタですが、ベタな割に値段も味も◎です。どちらもポーションが小さいので女性でもハシゴ出来ます。一人旅にはぴったりな2件です。
さてさて、一人旅は楽しいものの、困るのは夕食。朝ごはんやランチは一人でも大丈夫ですが、夕食は一人で入りやすいお店は限られます。でもクアラルンプールにはチェーンのカフェレストランやダイナー的なお店がいくつかあり、そこならまだ一人晩ご飯も耐えられます。
ということで選んだのがマダム・クアンズ。
パビリオンとかスリアKLCCといったちょっと小ぎれいなショッピングセンターに入っていて、現地の物価的にはちょっぴり高めですが、日本に比べるとかなりお得にちゃんとしたマレー料理が食べられます。
まだマレーシアの国民食、ナシレマッを食べていないので注文。
屋台でいうぶっかけ飯的な感じですね。でもこれがまた日本にはない絶妙の味でとても美味しかったです。ナシレマッって基本的にはココナッツミルクを入れて炊いたご飯のことらしく、トッピングはお店により、あるいは人により様々なようです。
ちなみに、こちらのレストランクオリティのナシレマッで600円ぐらい。で、奥に写っているビールも600円ぐらい。
そう、そうなんです。クアラルンプールはビールが高すぎるー!
大体どこのレストランでもビールとメインが同じ価格。そもそも「マレーシアのビール」というものは存在せず、シンガポールのタイガービールとカンボジアのアンコールビールが一番どこにでもあるビールという感じでした。
イスラム教の国だから仕方がないのですが、レストランで、メイン料理の単価とビールの単価が同じ、もしくはビールの方が高いのはビール好きには悩ましい限りです。
さて、お腹もいっぱいなので再度ペトロナスツインタワーへ。曇りや雨の日は夜の方が綺麗な写真が取れます。
スリアKLCCの噴水ショーもなかなか綺麗です。
公園の一角にあるこのモスク。本当は公園側からこのモスクを入れてツインタワーの写真が撮れるようなのですが、私が行った時はこのモスクに隣接するスペースが大規模工事中で写真が撮れませんでした。残念。
クアラルンプールは観光メインの旅行には不向きですが、食べ歩き旅行にはぴったり。韓国や台湾での食べ歩き旅行に飽きた方にはお勧めです。マレーシアの食文化、なかなか奥が深いので、次はペナンで食べ歩きしたいと思う今日この頃です。